マリオです。
「わたしはどうしても息子(娘)のやっている事が許せないんです。」とおっしゃられる相談者のかたが結構大勢いらっしゃいます。
「ゲームなんてやってる場合じゃない。親がこんなにがんばっているのに、毎日家でダラーンとして寝てるかゲームしてるかなんです。ダラケているだけなんです。怠けている息子(娘)を親として甘やかしてはいけないと思うんです。こんなこと絶対に許せません。」・・・
ご両親どちらかが厳格なご両親に育てられた場合、同じような育て方をすることが多いのですが、親御さんもご両親に厳しく口うるさく小言を聞かされていた時は、きっと「うぜぇー」って思っていたかもしれません。
だけど大人になり親になると同じ事を自分のこどもにやってしまうんですね。
私の親も生真面目で堅物で口うるさい親でした。
そのため私自身もいつの間にか兄弟や同級生他の者にまで厳しくなっていました。
たとえば・・・
レストランでウェイターやウェイトレスの態度や言葉遣い、お辞儀の仕方やオーダーの取り方にまで事細かにチェックし “間違い探し” をしてはくどくどと文句を言い、不満を言い、怒り、イライラしていました。
楽しいはずの食事の時間はいつも “間違い探しゲーム” に明け暮れていました。
食事中も味付けがどうの・・・器がどうの・・・見た目がどうの・・・出てくる順番がどうの・・・グラスが汚れているだの・・・終始 あたかもグルメ評論家のように "良い・悪い” と評価ばかりしていました。
外食は楽しいどころか 誰が一番悪い所を見つけられるかを競うように、欠点ばかりを探しては文句を言うという味も素っ気もない貧困な会話ゲームをやり続けていました。
ある時、出会った家族の食事に同席させて頂いたのですが、その時間はとても楽しく、心あたたかく、やさしい時間でした。もちろん食事もおいしく感じる事ができました。
理由は簡単です。
その家族のみなさんはどんな料理が出てきても 「どこがおいしいか」とか「◯◯で食べたときの思い出のエピソード」とか「お母さんの◯◯もおいしいよね」とか食事にまつわる音楽の話や趣味の話、読んだ本の話、若かりしときに出会った面白い出来事のお話とか、とにかく “良い・悪い” とか “不満”とか “優劣” とか “評価” とかの話はなく、楽しく過ごすための楽しいエピソードをそれぞれが話していたのです。
だれも誰かの悪口や評論はしませんでした。
私は・・・ただ黙ったまま笑顔でお話を聞くので精一杯でした。
それまでそんなに楽しく過ごす会話のある食卓を囲んだ経験が全くなかった私は口を開けば何かの悪口か評論をしてしまい、場の雰囲気を壊してしまうのが恐ろしく自分を卑下していました。
今はどうかと言うと、だいぶマシになってきたかな・・・と思います。
まだまだ幼少期からの名残(くせ)は取りきれない部分もありますが、その(名残)くせが出そうになった時、心の中でつぶやいています。
「◯◯であってくれたらいいな~」
⚠️「ウェイター・ウェイトレスは丁寧にきちんとした言葉遣いをして接客しなければならない」
⚠️「私を丁重に扱わなければならない」
心の中で変換すると・・・
▶️「ウェイター・ウェイトレスさん、上司にでも怒られてイライラしているのかな?もう少し丁寧な言葉遣いをしてくれたらいいのにな~」
▶️「なにかあったのかな?機嫌が悪いようだね?できればもう少し親切にしてくれたらいいのにな~」
こんな感じになりました。
「◯◯であらねばならない」と思い通りにならない相手に対して望んでも人は自分の思い通りには動いてくれないものです。
そこでイライラしてしまっては気分が悪いし、楽しくありません。
「◯◯であってくれたらいいのにな~」くらいがちょうどいいアンバイなのです。
こう考えるようになってからは、運転していて抜かされても、割り込みされても、いちいち目くじらを立てる事がなくなりましたし、イライラしなくなり、競争しなくなりました。
自分のペースに気づくことができました。
ちょっとだけ寛容な自分になれたりします。
みなさんもいかがですか?
はじめはちょっと大変かもしれませんが、やってみると自分が広くなった感じがつかめるようになります。
ぜひ試してみて下さい。
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